ICT建機による施工

今回、道路土工においてICT技術の全面的な活用を行うため、衛星測位システム(GNSS)

を用いたマシンガイダンスバックホウを使用した。

マシンガイダンスとは3次元設計データを建機に搭載させ、設計断面と操作するバケット位置

が分かりやすくモニターに表示されることで従来の丁張設置が不要となる。

  GNSSマシンガイダンスバックホウ       現場に設置したGNSS基準局

 

このマシンガイダンスバックホウは法面整形に使用するだけでなく搭載している機能の一つに基準

高を入力して水平面でセットできることから、基準高を決めて路体盛土の30㎝巻き出しを行った。

      基準高設定による敷均し          30㎝巻き出しモニター画面

 

3次元起工測量

今回、道路土工においてICT技術の全面的な活用を行うため、3次元起工測量を実施した。

3次元起工測量はUAV(無人航空機)またはLS(レーザースキャナー)等で行い点群デー

タを取得しなければいけない。本工事では、TLS(地上型レーザースキャナー)測量を実施

した。

       TLS起工測量           TLS機器(TOPCN GLS-2000)

 

     今年のICT施工現場写真          TLSで測量した点群データ

 

    今回作成した3次元設計データ      起工測量の点群データと設計データを合成

 

滝谷渡河部

滝谷工事用道路の渡河施設の工事を6月下旬から開始し、7月初旬の豪雨の影響で1週間程度、工事の遅れ

はありましたが無事作業が完了しました。渡河施設での作業は直径2.0mのコルゲートパイプを設置し、

土砂で埋めて転圧を行い、洗堀防止のために上流・下流面を直径約1.0mの巨石を積んでコンクリートで

固める構造です。

 

渡河施設の先120mを盛土して工事用道路を築造し、ICT技術の全面的な活用を行います。

国土交通省では、建設現場で働く労働者一人一人の生産性を向上させ、魅力ある建設現場を実現する

i-Construction(アイ・コンストラクション)の取り組みを進めており、主な施策であるICT技術を建設

現場に導入します。

 

ICT技術とは3次元で起工測量施工(マシンガイダンス)→出来形評価を行う技術であり、下図のような

3次元設計データを建設機械に取り込み施工を行います。

滝谷工事用道路

豪雨による被害

台風7号が平成30年7月4日午後3時に日本海で温帯低気圧に変わり、低気圧が活発化、大気の状態が

非常に不安定となり、山間部を中心に強い雨が降り続いた。

この雨は平成30年7月豪雨と呼ばれ、滝谷雨量観測所においても7月4日(水)PM2:00より7月6日(金)

AM0:00までに連続雨量275㎜に達するとともに、時間雨量が7月5日(木)AM8:15頃には、45㎜/h

を記録する豪雨に見舞われた。

被災前 現場状況(7月4日)↓

被災日 現場状況(7月5日)↓

急激に増水し土砂とともに流下した。

被害状況(7月6日)↓

仮締切は決壊し約300m3の土砂が施工箇所に流れ込み堆積した。

復旧1日目(7月9日)↓

天候が回復した翌日から仮締切の復旧及び堆積土砂の搬出から取り掛かった。

復旧3日目(7月11日)↓

仮締切の向きをクレーン設置位置の手前まで広げ、仮水路へ流入し易くなるよう復旧した。

復旧作業は迅速に進み3日間で復旧完了することができた。

復旧後の仮締切↓

側壁(本堤-副堤間)・水叩の施工

二次施工である本堰堤と副堰堤間の側壁・水叩の施工を副堰堤と並行して行います。

打設量は約270m3あり、5回での打設を予定しています。

側壁・水叩打設割図↓

側壁の基面を入念に振動ローラで転圧し床付が完了しました↓

打設回数を少なくし工程短縮を図るために均しコンクリートを打設しました↓

副堰堤コンクリート

今回の堰堤コンクリートの施工総量は約1000m3ですが、次施工である副堰堤は480m3と約半分

の施工量となり7回の打設を予定しています。

副堰堤打設計画図↓

コンクリートの配合は、設計強度18N、骨材の最大粒径8㎝、スランプ5㎝の通称ダムコンクリート

と呼ばれるものです。

これを生コンホッパー(1m3)に入れてラフテレーンクレーン(25t級)で吊り込み打設を行います。

打込み高さは、1m以下と定められていることから一目でわかるように黄色のプラチェーンを生コン

ホッパーに取付けチェーンが打設面につくまでホッパーの高さを下げて打込みを打込みを行っています。

プラチェーンは何かに引っかかってもすぐに切れることから安全に作業することができます。

コンクリート打設状況↓

生コンクリートの締固め機械は高周波バイブレータΦ60×2本を使用しています。

一層の打設高さは40~50㎝を標準と定められており、下層のコンクリートに10㎝以上挿入しなければ

いけないことから、わかりやすくバイブレータにマーキングのテープを巻き作業を行っています。

生コンクリートの締固め状況↓

コンクリートの養生には、NETIS登録のアクアマットという保水性の高いものを使用し、散水養生には、

ホースを上流側から配管して川水を自然流下させ、24時間湿潤状態を保てるように工夫しています。

散水養生状況↓

仮締切及び仮水路

今年堰堤工事を施工するうえで、安全上最も重要である仮締切及び仮水路の施工が完了しました。

川水は本堤の水抜き暗渠から流れていますが、堰堤右岸側を施工するため、川水を左岸側の既存

仮水路に切回す必要があります。

仮締切は昨年度も崩壊していることから締切鋼製枠と洗堀防止のために底打ちコンクリートを打設

しました。

締切鋼製枠は中詰め土砂を入れるだけで簡単に施工でき水圧にも強く止水性も優れています。

既設仮水路は垂直壁掘削時の影響範囲の入っているため、下流部の再設置を行いました。

仮締切は10月中旬までの約4か月間、設置したままとなります。山間地であることから大雨による

増水・土石流の危険もあることから、最後まで決壊せずにもってくれればと祈るばかりです。

 

仮橋設置

今年最初の作業として仮橋を設置しました。

仮橋は冬季の積雪の重さで橋が壊れてしまうため、毎年の工事終わりに覆工板を取外し、工事始めに設置します。

仮橋設置前↓

レッカー車での仮橋設置状況↓

仮橋設置完了↓

H30年工事着工前

工事着工前の現場の様子です。

6月ですが標高約1500mの現場環境から残雪が確認できます。

今年も無事故で終えれるよう安全第一で工事を行います。

滝谷第1号砂防堰堤全景↓

堰堤工事箇所↓

道路改良工事箇所↓